新NISAのスタートにより、「つみたて投資枠って自分にとって何が良いの?」と気になっている方が増えています。このページでは、新NISAのつみたて投資枠の基本的な仕組みとメリットを、初心者向けにやさしく解説します。
新NISAのつみたて投資枠の基本をおさえる
新NISAのつみたて投資枠は、「長期・分散・積立」に向いた投資信託などをコツコツ買っていくための枠で、運用益が非課税になる点が大きな特徴です。
新NISAでは、年間の投資上限額や生涯の非課税保有限度額が大きく拡充されました。つみたて投資枠では、一定の上限額まで毎月コツコツ積み立てた分の運用益に税金がかからないため、長期的に資産形成をしたい人に向いた制度になっています。
運用益が非課税になるメリット
新NISAの最大のメリットは、「投資で得た利益に税金がかからないこと」です。
通常、投資信託や株式で得た売却益や分配金・配当金には、おおよそ20%程度の税金がかかります。しかし、新NISAの枠内で行った投資から生じた利益は非課税扱いとなります。長期間にわたって積み立てるほど、「本来なら税金として支払うはずだった分」をそのまま再投資に回すことができ、複利効果を活かしやすくなります。
長期・分散投資に向いた商品だけが対象
つみたて投資枠では、金融庁が定めた基準を満たす「長期・分散・積立」に適した投資信託などだけが対象となります。
具体的には、販売手数料が無料であることや、信託報酬が一定水準以下であること、分配金の頻度が低く長期保有を前提としていることなど、長期の積み立てにふさわしい条件が設けられています。この基準をクリアした商品だけが、つみたて投資枠で購入できる仕組みです。
商品選びに迷いやすい初心者にとって、「一定の基準を満たした商品に絞られている」という点は、大きな安心材料になります。
つみたて投資枠と成長投資枠の使い分け
新NISAには、つみたて投資枠のほかに「成長投資枠」もあり、それぞれ役割が異なります。
つみたて投資枠は「コツコツ型」
つみたて投資枠は、毎月一定額を自動的に積み立てていく「コツコツ型」の運用に向いています。生活費から手が届く範囲の金額を長期で投じていくことで、時間を味方にした資産形成を狙います。
成長投資枠は「スポット購入」も含めた枠
一方の成長投資枠は、個別株やETFなどを含め、スポット購入も行いやすい枠です。「ある程度まとまった資金を投じて、成長性の高い資産にも挑戦したい」というニーズに対応した枠といえます。
つみたて投資枠を活用する手順
新NISAのつみたて投資枠を使うまでの流れは、比較的シンプルです。ここでは、一般的なネット証券を例にした一連のイメージを整理します。
- 証券会社や銀行で新NISA口座を開設する(「口座開設」メニューから申し込み)
- 本人確認書類の提出やマイナンバー登録などの手続きを完了させる
- 口座開設完了後、「新NISA」や「つみたて投資枠」のメニューを開く
- 対象商品の一覧から、積み立てたい投資信託などを選ぶ
- 「積立設定」画面で毎月の積立金額や引き落とし日、ボーナス増額の有無を設定する
- 設定内容を確認して「注文を確定」し、あとは自動積立に任せる
実際の画面表示やメニュー名は金融機関によって異なりますが、多くの場合は表示に従って進めれば、初めてでも迷わず設定できるように工夫されています。
初心者こそ「つみたて投資枠」から始めやすい
新NISAは、投資に慣れていない人でも始めやすい制度を目指して設計されています。その中でもつみたて投資枠は、毎月一定額を自動で投資していく仕組みのため、「相場を読むのが苦手」「売買のタイミングがわからない」という方にも向いた枠です。
運用益が非課税になるメリットを活かしながら、まずは手の届く金額で始め、生活や家計に支障がないかを確認しつつ、少しずつ増やしていく。そんな慎重なスタートでも、新NISAのつみたて投資枠は十分活用できます。




